顔写真のないプロフィール①

女の子との会話力を磨くために、女の子と話をする際に自分がどう反応しているのか知るために、マッチした女の子に電話打診をすることにしていた…。


初めて電話する相手には少し緊張する。

「もしもーし」

返ってくる可愛い声。

プロフィール画像もなく、自己紹介文も短い彼女は謎だった。

想定外に話が合い、15分の予定がついつい長電話になってしまった。

「会いた~い!」

プロフィールに顔写真はなかったが、なんとなくこの子可愛いんじゃないのかな?と思った俺は、

「うん、遊ぼっか!」と返事をして、

「Line交換しよう!送っておくから登録しておいて」

と言って電話を切った。


次の日、「やっぱLineはまだ交換できない。」とアプリ上でメッセージが来た。

何だったんだろう、昨日の盛り上がりは…。

まぁこんなものか、と放置していると数日後、逆電話打診。


何度か電話するうちに、少し信頼してもらえたようで、Line交換し実際に会うことになった。

アプリで会うのはこれで3人目。

電話してから会う子は初めて。


可愛かったら手をつなぐと決めていた。

ドキドキさせる。


某日、某デートスポットにて

待ち合わせ場所へ彼女は少し遅れて現れた。


色白、小動物系、ショートカット、雰囲気は丸の内OLレイナさん。


どタイプ。

やべっ…可愛い。


その子は、高校生のときにはじめて出来た彼女に似ていた。

可愛いと思った瞬間に、バリアのようなものが張られ、触れてはいけないんじゃないかと思ってしまう。

手ぐらいつないでやろうと思っていたイメージが吹っ飛び、健全解放のイメージにすり替えられる。

相手が実際の俺を見てどう思っているのか猛烈に気になり始める。

無意識に、嫌われないようにと守りに入る自分がいる。


高校生の時に初めて出来た彼女は、俺が奥手すぎて手を握ることが出来ず、ドキドキさせることが出来なかったため、付き合って早々に別れてしまった。


突破してドキドキさせないと次はないと思った。あの時の二の舞になる。

彼女は落ち着いている、俺は平静を装っている。

バリアは俺が創りだした幻想。


イメージしなおす。

大丈夫、大丈夫と。


事前に電話していたことが助けになりテンポよく会話が出来る。

会話のテンポを事前に確認できているので、電話している時と同じノリで話せる。

電話してなかったら、俺は急に敬語を使っていたかもしれない。

電話のお陰で、すぐ落ち着いて話せるようになった。



公園で和んだ帰り道。


なかなか声が出ない。

うまくいく理由で頭の中をいっぱいにする。


手つなぎにつながる会話を探し出し、

5回6回躊躇しながら、ようやく手を握った。

案外あっさりとつないでくれた。

しかもがっつりなやつ。

うまくいったことにまたヒヨってしまったが、マスクで動揺する顔を隠す。


高校生の時好きな子の手を握ることが出来なかった俺は、タイプの子に自分から手をつなぐことが出来た。

越えたと思った。


夜から仕事の彼女を見送り解散。

後日電話で、すごくドキドキしたと言われて嬉しかった。


この時はすんなりいくと思っていた。

つづく…

■GOODポイント
・テーマを設定しアポに挑んだこと
・着実に手つなぎ打診したこと

■改善点
・「猫背だね。」と言われたこと。
→毎日背筋を意識するようにする。