初アポ

デートなんて何年振りだろう?

以前同棲していた彼女とは、ほぼ何処にも行ってなかったから…

4、5年ぶり?

もっと前かな。

思い出せないくらいデートしたという記憶がない。

なんか新鮮。

少し遅れます。

お相手は先日連れ出して、Lゲしたメイドカフェ勤務の若い子。

源氏名がレイなので、以下レイと呼ぶ。


待ち合わせ時間30分ほど前に少し遅れるとLINEが入る。


念のため電話しておくか、、、

海老蔵:「すいません。先ほど予約した海老蔵なんですけど、予約時間15分遅らせることできますか?」

店員さん:「確認いたしますので、少々お待ちください。」

~保留音~

店員さん:「お客さまー、15分遅れても大丈夫です。お気を付けてお越しください♪」

海老蔵:「すいません。ありがとうございます。ホントすいません。」


あーこんな若いこ連れ出して、デートに必死になって何やってんだろ俺。

まーいーや今日は楽しもう!

切り替えて待つことに。


外は雨、少し肌寒い。

待ち合わせスポットだけあって雨でも人が多い。

ホントにくるのかな?ドタキャンあったりってよく聞くしな。

少し不安になったりもする。

今日は、待っている人に声をかけるのではなく、俺も一緒に人を待っている。

こっち側とあっち側を行き来きできている自分がなんか面白い。


まー期待しないで待つか。


レイ:「お待たせ!」

海老蔵:「おっ!」

レイ:「ごめんねー遅れて、どこいくー?」

海老蔵:「店決めてるからあっちの方。…ってか俺のこと忘れかけてたでしょ?」


レイ:「覚えてるよ!だって顔が特徴的だったもん!」

海老蔵:「えっ、どんな特徴?」


レイ:「なんかね、あれあれ、お坊さん!!」

海老蔵:「おい!お坊さんって!w」
(これってシットテストってヤツですか?w)

こんな男は嫌だ。

刺身が食べたいとのことなので、おいしい刺身が出るお店へ

レイ:「ねーこれも食べていい?」

海老蔵:「食べていいよ。」

おいしい、おいしいとバクバク食べるレイ。


なんか満たされる。

こんな表情見れたらメッシーでもいいや!
なんて思ってしまう。



そしてどーしても聞きたいこの質問。


海老蔵:「何で俺のナンパについてきたの?」


レイ:「最初敬語だった。」

最初は敬語であるべき。
「姉ちゃん」とか声かけてくる人いるけど初対面で何様?って思う。
その時点でなし!とのこと。

レイ:「顔が普通だった。」

イケメンをキャッチに使ってるところがあるから、
イケメンだとキャッチかな?って疑ってしまう。
顔が普通だったからそれがなかったとのこと。…おい!

レイ:「服がダサくなかった。」

見た目がいかにも金持ってなさそうに見えたらついて行かない。
たかられても困るとのこと。
ちなみに声掛け時俺は全身ユニクロだった。着こなしの問題か。

レイ:「真面目なナンパは珍しかった。」

チャラいナンパが多い。すぐヤリモクだとわかるとのこと。
そして遠くからでもあいつ声かけてくるっていうのが、わかるとのこと。


海老蔵:「1日何人くらい声かけられるの?」

レイ:「キャッチ、スカウト、ナンパ含めたら1日7、8人かな。」


女の子って大変やな。


そこから、こんな男は嫌だという話に。

貢いでくる男、変態男、ヤリモクでナンパしてくる男。

あーそれは目の前にいる俺だよ。と思いながら「うんうん」と話を聞く。


それから優しさを勘違いしている男が嫌いだと。

例えば「何食べたい?」と聞いてくるのはOK。

だけど、実際店を選ぶ際に「どこでもいいよ。」と言われると非常に困るとのこと。
「結局決めるの私じゃん!」となってしまうとのこと。

それは優しさではなくでナヨさだと。彼女はハッキリ言った。


レイ:「だから今回予約してくれていたのは嬉しかったよ。」

海老蔵:「予約しておいて良かったよ。(あっぷねー冷汗)」

あなたとは対等な関係でいたいの。

海老蔵:「すいません、お会計お願いします!」

レイ:「ちょっとお手洗い行ってくるね。」


今日はもう全部出しますよ。色々勉強になりました。そんな気分。
それにしても完璧なタイミングでお手洗に行ったなw
お手洗いに行ってる間に会計済ませればいいんだろー。
メッシーをなめんなよ。サクッと会計終わらせたる!


レイ:「もうお会計終わっちゃった?いくらだった?」

海老蔵:「6000円ぐらいかな。」


レイ:「はい。3000円。」

海老蔵:「えっ!いーよ。」


レイ:「よくない。はい。受け取って。」

海老蔵:「いーよ。気にしないでよ。」


レイ:「ダメ、あなたとは対等な関係でいたいの。やらせもしない女におごっちゃダメ。」

海老蔵:「じゃあ…1000円だけもらっておく。(なんか救われた気分。俺メッシーじゃない?)」


信頼はしてもらったけど、男として魅了できなかった初アポ。


まっこんなもんか。

会話の持っていき方、空気感、質問の質、タイミング、ノンバーバルを読み解く力、逆に伝える力、もー何をとっても改善点ばかり。ランダムで行き当たりばったり。

一番思ったことは、自分が思っているよりも何倍も女性は男を観察している。
ホントに細かく、ポイントをプラスしたりマイナスしたりしながら男を測っている。


アポ、めっちゃ学べる。


店を出ると雨は上がっていたが、気温が下がり半袖だと寒いぐらい。
街は相変わらず賑わっている。

バス停までレイを送ることに。


レイ:「こないだナンパされてそこのハブに行ったんだ~」

海老蔵:「へー」

レイ:「やれると思ったんだろうね。お酒だけご馳走になってバイバイしたw」